M38/大日本窯業会雑誌 No.149 商況(関西地方の煉瓦規格輻輳と払底)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcersj1892/13/149/13_149_178/_pdf/-char/ja

商況

●煉瓦業の昨今 大阪窯業岸和田、貝塚煉瓦製造所等に由て組織せる煉瓦業組合全体の年産額は約一億万円内外にして東は名古屋西は山陰九州等を重なる販路区域とせる外朝鮮青泥窪等への輸出も尠からざりしが開戦以来公私土木工事の休止を受けて価格下落に傾き東京形煉瓦一千個大阪渡にて七円まで低落するの已むなきに至り同業は甚不況の状態に陥りつつありしに俄然客月末に至り砲兵工廠大阪瓦斯会社其他の方面に要する注文一時に現われ其数は計七千余万個の多きに達し其納期は何れも来年三月中なるを以て茲に供給の不足を生じ為に価格は一躍二円高を呼ぶの好況となりたり元来関西地方に於て使用する煉瓦は其形状区区(まちまち)にして一定せず随って各製造所共に常に多数の製品を存するなく毎時注文を俟て初て製造に着手するものなり是れ今回の如く価格の騰貴を促したる原因なれば将来は其形状を一定するの必要あり是れ単に価格の騰貴を防ぐのみならず急遽の需要にも応じ得るの便ありと云う(大阪朝日)

http://bdb.kyudou.org/?p=8832

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