山陽窯業(東山工業所)

姫路市見野に創業した山陽窯業見野工場は当地の有力者・赤藤氏の経営による。大正14年に山陽窯業が解散すると個人工場東山工業所として煉瓦や瓦を製造した。

見野周辺では”山”の字を意匠化した記号の刻印煉瓦を見る。赤藤氏の縁者にお尋ねしたところ「姫路市男山の望景亭にうちの煉瓦が使われている」とのことで、事実望景亭背後の境界壁などに意匠化山刻印を見ることができる(ゴシック”山”もあるが)。望景亭は山陽窯業創業者である浜本八治郎氏の別荘として建設されたものである。

焼成窯は見野の「わんぱく広場」の位置にあり、戦後まで製造をしていた。東山工業所では迅速正確に葺くことのできる桟瓦の特許を有しており後年はこの製造が中心だったようである。しかし台風で煙突が折損したのを機に廃業したという。


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