東海道線木曽川橋梁(初代)の残存井筒に検出。12ft円形井筒の異形煉瓦”C”に相当する位置に使われている。厚約3インチの肉厚煉瓦。
2度目に訪れてモルタルを除去したところ、同列隣の煉瓦にも市古工場印があり”シー”の形状指示印もあることを発見した。この”シー”は同井筒で検出していた”□+子”+”シー”刻印煉瓦の”シー“と同じ印影で、”□+カナ”が同工場の添印(識別印)であったことが判明。市古工場は東海道線建設時に”○+英字”の添印を使用していたことが判明しているが、該橋脚はM24濃尾地震後に積み直しを行なった記録があり、その頃には添印の系統を変えていたことになる。確かに滋賀県下で検出される○英字印はその製造期間のうちにかなり摩耗していたことがわかっている(特にⒹ)。