枚方市田中鋳物工場跡のムクの木の根元で採取。ヘラ書きのある大型の土器。右に一行の草書、中央に大きく「田中」とある。裏面は格子状に溝を刻み、その上に黒いモルタル状の粘土が塗られている。
旧田中家鋳物民俗資料館に持ち込みお尋ねしたが思い当たるものがないとのこと。ただ、同工場で使用されていた犁の鋳型に似たところがあるように思われた。資料館に展示されている犁鋳型は犁形に凹ませた土器に真土(まね)を塗布して形を整えたもので、該土器のような平型・格子網の平面には非ずだが、縦長のおむすび型?であるところや、資料館発行の資料集にある犁型の写真には裏面に年号や人名、「大福神」等の文字を刻んだものがあった。格子状の面に真土を盛って種々の鋳物型を作る、汎用の「シン」であるように思われる。
成り行き上採取して帰宅。連絡先は資料館の方に伝えてある。