明治44年 大阪府下煉瓦製造業商況

●大阪府下の煉瓦業

現今煉瓦は各地に産出するに至れるも何れも皆小組織にして東京付近にて製造するものは単に同地方に供給するのみに止まり他の需要に応じ得る程の余裕とてはあらず然るに独り大阪府下に於ては日本煉瓦株式会社大阪窯業株式会社丹治煉瓦製造所津守煉瓦製造所堺煉瓦株式会社岸和田煉瓦株式会社の如き主なる製造者が大阪府煉瓦製造組合なる者を組織し此組合は何れも独逸ホフマン式の竃に拠りて製造するものなるが其産額一ケ年約二億万個に上り其数量全国に冠たるのみならず品質の優良にして殊に工場は総て海運の便なることとて各地への発送運賃も自然低廉となり当地方は勿論各地の大口注文に対しては大抵此組合にて供給する有様なり左れど一般の不景気は何時しか斯業にも大影響を及ぼし一昨年一二月頃十七八円の最高値に達せしものも爾来次第に低落一方に傾き一時は鉄道工事中止のことありて僅に八円台に下るの悲況を見るに至れりと雖も昨今漸く需要を増し差向き下等品の需要多き模様なれど日一日と好調に向いつつあれば今後来春ともならば大口小口共に需要増進を見るならんという(大坂時事新報)

『大日本窯業協会雑誌』No.208 M44.12. p.173

この記事には組合のことが出てくるがこの頃には解散していたことになる。「此組合にて供給する」というのを組合が受注して製造量を分配するものかと思っていたが、そうではないようである。

https://bdb.kyudou.org/?p=13985

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