別子銅山最初の西洋式製錬所の跡地にて検出。表に”MITSUISH”、裏に左書きで”ニトヤキ”とある。三石耐火煉瓦(株)のブランド「ニドヤキ」のことと思われ、いわゆるシャモットを用いた同社の耐火煉瓦と考えられる。
同形刻印は大阪府江之子島庁舎跡などでも検出。”三石”で耐火煉瓦を製造した工場は数多あるが、裏面の”ニドヤキ”印のお陰で特定に至った。記念すべき1個である。
なお高橋製錬所の稼働はM13~だが、M32の別子大水害で廃止となる前に一度改修されたといい、その頃に持ち込まれたものと考えられる。