共成社製造品煉瓦
円隆寺大師堂前に敷かれた舗石に使用されている煉瓦。「共成社製造品」との印がある。印はすべての煉瓦に押されているわけではなく、またこの煉瓦には関西地方の煉瓦特有の筋がない。印の大きさは33mm×21mm、煉瓦サイズは57~58 × 106~109 × 224~227。
舗石脇に石碑があり建造年等が記されている。
煉化石道 京都市新車屋町 齊藤のぶ/明治廿二年六月 福井寶應代
(「寶應」は「實應」か?)
碑文から察するに京都の斎藤のぶが発起となり福井寶應が代わって奉納したものと思われる。どちらかが共成社に関係した人物だろうか(後者は円隆寺住職?)。ただし京都府勧業統計書では同名会社の記録を見つけられなかった(窯業以外でも)。
なお京都~舞鶴間は明治22年に京都宮津間道路が開通している。京都市街から運んできた可能性もなくはない。同道路には栗田隧道、宮津大橋などに煉瓦が使用されておりそれとの関連を考慮すべきかも知れない。