長手と厚、小口と厚をセットで計測。計測位置は基本的に各辺中央。計測場所:東口付近ヴォールトとその基部。目地が風化しているため煉瓦寸法の計測がしやすい。
山端暗渠の結果と比較されたし。標本平均絶対値は長手で9mm近くも差があるが、長手/厚比はほぼ同じで、両者とも同じ規格で作られた煉瓦である(素地の焼き締まり率が異なる)ことが知れる。京都大阪間鉄道の煉瓦の多く(おそらく堺の官営工場製)は長手/厚比=4.10~4.07、小口/厚比=2.00前後に落ち着く傾向があり、8.2 x 4 x 2寸 型枠で製造されたものと想像される。『堺市史』には最初期に「二、四、八型(二寸、四寸、八寸)」の型枠で煉瓦を製造していたことが綴られている。