津守煉瓦スライスと同様の割り方をした上で平両面を研磨し白斑を露出させた。1枚目は研磨前の平(整形側)、2枚目はその研磨、3枚目中央裁断面、4枚目Y線側の平の研磨。津守煉瓦の例と同様に画像を反転させている。
2枚目整形平の研磨面(=函成形の底面)には中央に小口方向に向く白斑が目立つ。3枚目中央裁断面では長手小口に平行する筋状の白斑があり、4枚目函の縁面には面積の大きな白斑および長手方向の流動が顕著。4枚目は撫で板で撫でた流動を示すものか。
1枚目の状態から2枚目まで数ミリ研磨している。4枚目は表面を薄く磨いた程度。4枚目をさらに削ればすぐに3枚目のような状態になるものと思われる。
函成形の底面に小口方向の流動が見られるのは、粘土を投入した後手前に引きつけるような粘土の動かし方をしたためか。津守煉瓦スライスも底面中央に縦方向の流動がある。2枚目中央断面に隅に押し込んだような流動があるのも津守煉瓦スライスと共通する。
長7寸3分ゆえ鉄道局採用規格の煉瓦ではない。